「ま、真尋。そんなんじゃないからね?神に誓って言うけど、付き合ってないから。」

怪しい目を向けられる。もっと何か、説得力のあることを・・・・!

「ふ、普通に考えてみて。私と、こんなかっこ良くて、優しい、素晴らしい人なんかと、付き合えるわけないでしょ。」

あ。言ってしまった。かっこよくて、優しい、すばらしい・・・・。

これもう、告ったも同然じゃん。

人って、ここまで追い込まれると冷静になれるんだ・・・・。

でも、なんとかしないと。

二人のほうを見る。目が点になってる。

「えっと、別に、変な意味じゃないからね。なんていうか、比べるための・・・・材料?
 と、とにかく、付き合ってないってことが言いたかったんだけど・・・・。」

「そ、そうだよね。うん。ねーちゃんとこの人じゃ釣り合わないね。」

よし。真尋は何とかなった。あとは・・・。

「ごめんね。うちの妹が。あと、誤解しないでねー!」

そう言い残して、真尋の手を取って、ダッシュ!

・・・・私の恋はどうなってしまうんだろう。