お互いに、何も言わない。

何の事を言っているかなんて、話の流れからしても明白だから、ここで、なんで?、なんていった瞬間、嫌みをいう人間になってしまう。

でも、なんて返せばいいのやら。

「あやまられても・・・・。で、私にどうしてほしいの?」

姫菜乃ちゃんが、驚いたように目を開く。

・・・・そりゃそうだ。今までの私なら、謝られたら、逆に謝り返すような感じだったし。今の、すごい冷たかったし。

でも、なんでだろうな。なぜかわからないけど、とにかく・・・・きつい言葉を言ってやりたい。いや、汚く言うけど、姫菜乃ちゃんを、キズツケタイ。

あんなにいいように言っといて、私と仲良くしといて、裏切ったんだから。

考えるほどに怒りがわいてきて、もう、冷静さを失いそうだ。

「私がどうすることを望んで謝ってんの?」

ドンドン、きつさが増していく。

私って。こんな性格悪かったんだ。

「なんの思惑があるの?姫菜乃ちゃんは頭いいからんそういうこと思いつくの得意でしょ。私みたいな人間はすぐだませるしね。ずっと前から、私を応援するふりをしていたこのことのようにね。」

ああ、もう流れるように、責める言葉と嫌みとが、口から出てきてる。なにも考えなくても、すらすらと。

「思惑って・・・・そんなこと・・・・」

やって姫菜乃ちゃんが口を開いた・。

「ずっとだまされといて、信じると思う?」

姫菜乃ちゃん、本当はわかってるよ。思惑とか、そんなこと言われるのは心外だよね。

でもね・・・・もう止まらない・・・・。