side  恭

「恭君、好きだったよ。」

え?真夏、おれのこと好きなの?

関わるなって言ったよな?

返す言葉が見つからない。女子から告白とか、はじめてだし、なんて言ったらいいの・・・・

ズキン

・・・・頭が、痛い。痛い?違う。変な感覚っていうか、おかしいって言うのがピッタリ。

パッ・・・・っと脳裏に何かが浮かぶ。

人のいない・・・・目の前の女子・・・・「好き」ということば・・・・

何?おれの頭で何が起こってる?

この記憶は、おれの消えた記憶が出てきたのか?

なんだろ。思い出せ、おれがずっと探し求めていたものだから。

考えるほど、頭が変な感覚になっていく。

耐えきれずにしゃがみこむ。

「き、恭君?どうしたの?」

真夏の声が響く。

真夏?

真夏って・・・・

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意識が消えた。