・・・・ああ、とうとうこの日が来たか。

もう言ってしまうのを決意した日に決めた告白の日。

学校祭の最終日、文化祭の後の後夜祭。

うちの学校は、体育祭と文化祭をまとめてやるから、1日目で、恭君の雄姿が見れた。

今まではそんなに意識してなかったけど、恭君の応援は多かった。

ひそかにモテてたんだな。しかも前と違って笑顔なんて振りまいてるし。

どうしちゃったのかな。

まあ、関係ないけど。私は今日玉砕するんだし。

なんて言おうかな?

ずっと好きでした?恭君からしたら、ずっとってほど付き合い長くないか。

好きです、付き合ってください、がべたかな?

ふられるのわかってて、付き合ってって言うのもむなしいな。

その時浮かんだ言葉でいいか。

そのことを考えてたら、あっという間に一日が過ぎて後夜祭へ。

体育館裏に来てもらえるように、まみちゃんに頼んであるし、たぶん大丈夫。

ひたすら待つ。

・・・・言葉が浮かばない。どうしよう。

急に真っ白になってきた。なんて言えばいい?

ふられるのはわかってるけど、私にとって大切だったこの恋を、簡単な言葉で終わらせてしまうのは嫌だ。

怖い、怖い、来ないで。

こないでって思ったら、足音が聞こえる。

どんどん近付いてくる。

怖い、眼を合わせられるか分からない。

何でこんな気持ちになってるかもわからない。

怖い、来ないで・・・・・・・・・・・・・・終わらせたくない・・・・・・・・・・

足音が目の前で止まる気配。

顔をあげて目を合わせる。

「恭君、好きだったよ。」

言葉は、自然と出てきた。