よかった。一人だったら確実に泣いちゃってた。

「はーい。何、まみちゃん?」

何も悟られないようにしないと。

一人でこそこそと落ち込んでるとか、私には似合わないと思うし。

「そういえばさ、まみちゃん作業大丈夫?終わったの?まだあるなら、手伝うよ。それにしてもうちのクラス、思い切ったことするよね。演劇発表会でもないのに、ステージから全部作って劇場公演とか・・・・。劇だって3つぐらい演目やるんでしょ?役者の子大変そう。裏方でよかった。」

まみちゃんが眉間にしわを寄せる。しゃべりすぎた?

「真夏、一応話しとくね。さっき、姫菜乃ちゃんの所に戻ったんだけど・・・・」

あ、なんだ。私のことじゃないんだ。ばれたかと思った。

それにしても、私がもんもんとしてる間に、結構時間たってたんだな。まみちゃんが戻ってこられるぐらいだし。

・・・・あんまり聞きたくない。姫菜乃ちゃんって聞くと、結構悪い予感がしてしまう。

「真夏が好きな、恭君?だっけ。あの子のお弁当、姫菜乃ちゃんが作ってきてるみたい。」