公園の片隅にゴミのように捨てられた僕は
通りかかった人によって保健所に連れて行かれた


静かな公園とはちがって


鳴き声やうなり声が四六時中耐えず
よく眠れない日々が続く


僕はここで静かに眠っていくのかな


そう考えはじめた頃


キィ……


僕を閉じ込めている古びた鉄格子の柵が音を立て開く


ピクリと耳を跳ね上がらせ


ゆっくりとそちらを見る


白の服に紺色のスカート

髪をサイドに結んだ女の子がそろりと覗きながら僕をみつめる


あぁ、また僕を苦しめたい人間が来たのか


これが初めてではない


たまに引き取りたいと見に来る人間がいる


でもその全てが僕の態度と目つきを見て嫌な顔をして帰っていく


誰が醜い人間なんかのおもちゃになるか


そう思いながら濁った目を閉じた