「私は今も分かりません。


どのような壁を私は作り出しているのですか?
私はなんでみんなと完全に打ち解けることができないのですか?
なんで私は罪に悶えなきゃいけないのですか?
どうして私はこのような運命を抱えているのですか?


どこから間違っていたのですか?
教えてください…分からないんです。


なにもかも、全て…」





両手で顔を覆い、下に向ける。


涙は、出しちゃいけないんだ。

こんな弱音も、本当は出しちゃいけないんだ。

私はやっぱり、ダメだったんだ。



アマテラス様。

私の冷たい心って、なんですか?




「………それ、ですよ」



「……え?」




顔を上げる。

そこには、微笑みではなく、悲しそうな顔を浮かべた彼がいた。




「気付いていませんでしたか。

あなた、今、途中から私に対して敬語でした。
今日一日確かに秋奈様は半分敬語半分タメ口のようなものでしたが、

今のあなたは、


何か怯える対象に許しを得ようとしているものでした」