次の日めを覚ますと時計の針は8を指していた。

朝ごはんのいい香り。

信生がいるのではないかと、ホントは夢ではないのかと錯覚してしまう。

隣には咲生と優生。


ゆっくりと起き上がりボーッと座っていた


すると、リビングから「ご飯出来ましたよ」と声がした。


俺は一人起き上がり
フラフラと食卓についた。

ちょうどお義父さんもついたところらしい

けれど、その顔には元気はなかった。

お義母さんが作ってくれた料理だけど

今は、食べる気にはならなかった。

「とょっと、二人とも。食べないの?」

「あ、あぁ。はい。」

「元気でないわよ」

「あ、はい。」

「落ち込むのはわかるけど」

「あ、はい。」

気のない返事を返す俺に怒りをあらわにしたのは、

お義父さんではなくお義母さんだった。

「ちょっと!!幸焼くん!いい加減にしなさい!信生が死ぬかもしれないなんて、結婚する前からわかってたことじゃないの?
ふざけないで!!あなたがその瞬間まで信生を幸せにするっていいから私はあなたに信生を任せたんです!」

お義母さんの怒号が響いた。

お義父さんもびっくりしている。

「それなのに!信生が死んでしまったらこのざまですか!これじゃぁ信生が可愛そうじゃないですか!!いま、あの子達の親は
あなたしかいないんですよ!もっと
シャキットなさい、シャキッと。」

びっくりしたけど、おかげで目が覚めた。

そうだ、悲しんでる場合じゃない。

咲生と優生の親は俺しかいないんだ

俺がしっかりしなければ。

信生は、いつまで立っても心配で安心して眠れないだろうから。