「ねぇ、幸焼。あのね、私凄く幸せなの。
あなたの名前のように幸焼は私に幸せを焼き付けてくれた。ありがとう。」

そう言って、苦しそうに呼吸をした。


お義父さんとお義母さんはもう、泣いている。


咲生と優生はいみもわからずないている。

「私のことはね忘れてほしいの。それで、
幸焼は新しい生活を」

「忘れない。俺は、死ぬまで忘れない。
お前だけを愛するって決めたんだ。だから
なにがあっても忘れない。」

信生は俺に自分を忘れてほしいとそう言った。

けど、俺は忘れない。絶対に。

「幸焼。   ありがとう。 あなたと過ごした時間は何よりも幸せ………だっ……たみたい…………」

ツーーっ 

心臓が止まったことをしらす音がなる。

あぁ。信生は死んでしまった。

「ママ寝たの?」

咲生が聞いてくる。

「そうだよ。ママは寝ちゃったんだ」

「いつ起きるの?」

「もう、起きないんだ。」

「ママのご飯食べれないの?」

「そうだよ。」

「ゔぅ。ゔぁーーー!」咲生がまた泣き始めた。

「咲生。ママの名前はね信生っていって、信じて生きる。っていういみなんだ。
だから、咲生も優生もママを信じて、自分を信じて生きなきゃダメだよ。」

おれは、そっとつぶやいた。