至近距離にロンドの顔が来て
思わず後ろに倒けそうになった。


「きゃっ!!」

「危ナイ!」


ロンドが素早くわたしの腰に手を回した。


「イチゴサン、体調が悪いんデスか?」

「…べ、別に。
あ、日誌書かなきゃ!!
わたし、教室戻るね」

「ボクも行ってイイデスか?」


ロンドはチョコっと首を傾げた。


「…かまわないけど」



満足そうに微笑んだロンドは

ヒヨコのようにわたしの後ろを着いてきた。


「あ、日野来たな。
じゃあ書いてくれ」


教室に入ると、先生が教卓の前に座っていた。


「はい」

先生の前に行こうとすると
ロンドに服の裾を引っ張られた。


「このヒト、危険デス。
あまり、近くに行かナイほうがイイ」

「…危険って…担任の先生よ?」


わたしは先生に聞こえない程度の声でロンドに言い

先生の目の前に置いてある、日誌を取ろうとした。


すると突然

先生に腕を掴まれた。


「えっ!!」

何!?



「ちゃんと先生の前で書けよ。
書かずに提出する奴多いからな」



何だ。

そんなことか。