「……今日8時まで二人らしいね」


「!」



静かな部屋に響いた光輝の声に、息が上がって返事ができないものの、目を見開くあたし。


「ど、うして…」


「知ってるか?」



あたしの言葉の続きを言った光輝に頷く。


すると光輝は口角をあげてから口を開いた。


「リビングのテーブルの上の手紙読んだ。

 雫の感情が露になってた
 あのぐちゃぐちゃのやつね」


「っ」



くすくすと笑う光輝に対して、あたしは息を呑んだまま何も言えなかった。


確かにあたしむしゃくしゃして手紙を丸めた気がする。


でも……あれ?


あたし…なんでむしゃくしゃしてたんだろ?


ふと疑問に思ったけれど、思い出せそうになくて。


でも…そんなことはすぐにどうでもよくなってしまった。


なぜなら……


「ちょっ…どこ触ってっ…!?」


「ん?」



目の前で表向きの悩殺スマイルを振り撒いている光輝が、堂々とあたしの胸を触っていたのだから。


ん?じゃないでしょうがっ!!


だいたい光輝がそんな笑顔をしてる時は危険なんだか……


「きゃっ!?」