え……?


軽い混乱状態に陥る。


チョコ食べるのと関係ないじゃんっ……!


そう思えたのはそこまでだった。


がっちりと後頭部を固定され、腰もぐっと引き寄せられて…抵抗がまったくできないあたしの唇を開いてきた光輝。


口内に舌が侵入してきたのが最後。


いつものようになすがままにされると思っていたのだけれど…今回は違うところがあった。


「……んんっ!?」



口の中にコロッと何かが転がり込んでくる。


散々味見したあたしにとって、それが自分の作ったチョコだと気づくのにはそう時間はかからなかった。


食べるっていうのは…こういうことか。


妙に納得したものの、チョコの甘さと光輝のキスの上手さにあたしは完全にやられてしまっていて。


光輝が唇を離した時には、あたしはふらふらになっていた。


「……どう?」



光輝が楽しげに笑いながら、あたしの顔を覗き込んでくる。


何でまったく息が上がってないのよ……。


こいつの肺活量はどうなっているんだ。


そんなことを考えつつ、ぼんやりと光輝の顔を見つめる。