あたしの返事を聞いてまた嬉しそうに笑った光輝は、ラッピングをほどき始める。
あたしはというと、目の前で開けられていく自分のチョコに無性に緊張していた。
……どうだろ。
いくら光輝とはいえ、不味いって言われたらかなりショックだし。
光輝がチョコを口に入れる様子をじっと観察する。
しばらくもぐもぐと食べていた光輝。
そしてそれを飲み込むと、
「……うん」
あたしに顔を向けてきた。
その顔はなぜか無表情で、それがさらにあたしの不安を煽る。
だけど……
「……！」
次の瞬間、光輝は笑って言ったのだ。
「普通に美味いよ、チョコ」
その言葉を聞いた瞬間、ほっと安堵のため息をつく。
口についたチョコをペロッと舐めている色っぽい光輝から目を逸らしつつ、
「……ありがと」
あたしは光輝にお礼を告げた。
光輝がふっと笑ったのが雰囲気で分かる。
そして、彼はとんでもないことを言い出した。
「お前も食う？」
「えﾞ。いや、あたしはちょっと…」
さすがに自分が作ったチョコを食べたいとは思わない。
なのに……
「……！！」
チョコを食べるか、と聞いてきた彼の顔が近づいてきて…気づけばあたしの唇は奪われていた。
