美味しいケーキを食べながらすっかり話し込んで。
ついでに6時限目の世界史を教えて、宿題も終わらせた。

気がつくともう結構な時間が過ぎていて、店内は夕飯を食べに来た客で賑わっていた。
つい楽しくて長居してしまった。

「じゃあおばさん、俺そろそろ行きます。
長らくすみません。ごちそうさまでした」

「はぁい、今日はありがとう!
また来てね、瀬田君!」

慌てて帰り支度を整えて席を立てば、やっぱり来た時と同じように優しい笑顔で見送ってくれるおばさん。

見送ってくれるつもりなのか、ドアをくぐる俺の後ろから、立花がついてきた。