「あ、立花、来たな?
さぁさぁ、選んで?」

委員長がクーラーボックスを開けて、美空にジュースとケーキを選ばせる。
周囲には、にこにこと微笑むクラスメイト。

「えと、んと……」

懸命に悩む姿が可愛いけど、時間、かかりすぎじゃない?
俺は、美空の横からクーラーボックスに手を入れた。

「お前はこれ、俺はこれ。
で、半分こな?
わかった?」

「あ、うん」

カフェオレとブラックコーヒー。
それに、美空が好きなチーズケーキとチョコケーキを手に取る。

美空はそのチョイスに、嬉しそうに微笑んだ。