急に緊張の糸が切れたのか、その瞳に大粒の涙が溜まっていく。
時々ある、恥ずかしすぎて潤むとか、そんなんじゃなくて。
今にも瞳から、雫が溢れ出しそうだ。

「ちょっ……お前……」

こんなとこで、泣き顔をさらしちゃいけない。
俺は慌てて彼女を腕に閉じ込めた。
まさか、こんな形で初めて立花を抱きしめることになるとは。

「あ、瀬田! お前なに女の子泣かしてるんだよっ?!」

「立花さん?!
どうしたの?」

立花を気にかけて、クラスメイトが集まってきた
えーと、このあとどうすれば良いんだ?