いつの間にか携帯も交換してたみたいだし、お母さんの前で顔を紅くして……。
ブツブツと立花は、またも良からぬことを考えているらしい呟きを漏らしている。

「やっぱりうちのお母さんをっ?!」

「だからそれもうやめろって、違うから」

ウエディングドレスで頬を染めるお前とくっついて、そりゃあ俺だって顔くらい熱くなるんだよ!
いい加減分かれバカ!

おばさんは、暫くそんな俺らを楽しそうに見つめて、それから店があるから、と去っていった。
二人っきりになってしまった。