次にいつ会えるかわからない親父に会えて





俺は、照れてたんだと思う





マンションに来てることが





少しでも自分のことを気に留めてくれてると思ってたんだ





マンションのにいるのが親父だとわかったとき、本当はすっごく嬉しかったんだ






なのに、俺は





親父に当たったんだ。





「何をしに来た」





「カギなんて置いていけばいいだろ」





って言ってしまった





俺、自分が思っている以上に弱かったのかもしれない。






「言い過ぎです」





凪のこの言葉で気づいたなんて、かっこ悪すぎるな





凪は、親父を見送ってたけど俺は一緒に見送れなかった





マンションの入口に片足だけ入れて待ってたんだ





"俺、かっこ悪いな"





今日1日、凪との感想





自分の父親とまともに話せないなんて…





って凪に思われてるんじゃないかって思って





凪の前ではかっこつけたかったんだ





凪にかっこ悪いところ見せたくなくて拒絶した





俺のなかで意識しはじめてる凪に嫌われるくらいなら





いっそ最初から嫌われてたほうがマシだと思ったんだ





バカだよな。




俺がこんなこと思わなかったら俺たちはあんなことにならなかったのか?