俺の店に連れて行ったとき、俺が選んだ服と雰囲気がバッチリだった





ショーパンから見える細い脚を他の男に見せたくなくて大きめのパーカーを羽織るように言った





店を出たあとも、ぶらぶらしようと思ってた






なんでだろうな、凪と一緒にいたいと思ったんだ





でも、凪のケータイにかかってきた1本の電話





凪が落としたケータイを拾って、相手を確認した俺は自分の耳を疑った





信父『お前と神崎さんの婚約が決まった』





俺は





「はぁ?」





って言った。





親父とは小さい頃から会う機会が少なかった





だいたい俺が起きる頃にはもう仕事に行った後だった






一応、俺の親だけど遠い存在





そんな親父からの電話…

(本当は凪のケータイにかかってきたんだけど。。。)


と、婚約の話のダブルの衝撃で俺にとっては





「はぁ?」





が初めての親父に対する精一杯の反抗だった





信父『お前、最近ブランドを立ち上げたらしいな。潰れたらどうする気だ。』






嬉しかったけど、ショックだった





ハハッ





これじゃ矛盾してるな





ブランドを立ち上げたこと知ってたことがすごく嬉しかった





少しは認めてもらえたんだと一瞬思ったんだ





でも、


『潰れたらどうする気だ』





まだ始まったばかりなのに、そんなことを言われた





『お前のブランド潰してやる』





俺にはそう聞こえた