さっきの試着室で信さんからリクエストされた服を着てみた


凪「すご。」


短いショートパンツに半袖のTシャツ


ボーイッシュな感じでだけど、女の子っぽさもちゃんとわかる感じが…


さすがです。ってかんじだ


たぶんパンツの色とTシャツの色が明るいからだと思う


信「着たか」


カーテン越しに信さんの声がする


凪「あ、はい。どうでしょうか?」



信「かわいい (ボソッ)」


信さんなにも言えないほどの似合わなさに絶句してる


やばいやばい


せっかく選んでくれたのにやっぱりこのブサイクな顔とデブな体じゃかわいい服も台無し


って顔で目を見開いてる
(凪はモデル並みの小顔と細い体の持ち主です)


おまけにおかおもだんだん赤くなってきたし
(信が照れてるだけです)


凪「すいませんでした!」


勢いよくカーテンを閉めて


これ以上信さんの視界にわたしが入らないようにした


コツコツコツ…


信さんはどっかに行ったみたいだ


飽きられたかもしれない


この服はかわいいんだよ?


問題は私にあって、私が着ることが問題なの
(凪はかなりの鈍感です)


信「凪、開けろ」


凪「はい?」


信「これ、上から着ろ」


またまた命令ですか


なんて思いながら渡されたのは


ちょっと大きめで長めのパーカー


ショートパンツの丈よりも下にくる


信「これでいい。出るぞ」


凪「へぇ?」


いきなり手を引っ張られてお店の外まで連れ出され


すぐ近くの細い路地に入った


すぐ横に止まってるのは黒い車