その声に振りかえった私だったけれど、
「…あれ?」

周りには駅へと向かうたくさんの人がいるだけだった。

…聞き間違い、だったかしら?

私は首を傾げると、駅へと向かった。


いつものように制服に着替えると、デスクに腰を下ろした。

スカートのポケットからスマートフォンを取り出した時、画面がチカチカと点滅していることに気づいた。

こんな朝早くから一体誰なんだろう?

そう思いながら指で画面をタップすると、メールの着信だった。

「えっ…?」

そこに表示されていた送り主に、手からスマートフォンが滑り落ちそうになった。