「そうだったの…」

経緯を聞いたおばあさんは呟くように返事をした。

「おばあさんの言う通り、杉下くんはとても優しい人です。

家を追い出されて困っていた私を助けてくれました。

杉下くんは困った時はお互い様だと言って笑っていましたけれど。

彼からおばあさんの話を聞いて、私も彼のことを助けたいと思って、それで…。

だけど元彼のストーカーまがいの行動から私のことを守ってくれたり、杉下くんのことを知れば知るほど彼のことを好きになりました。

人としてはもちろんのことですけれども、1人の男として好きになったんです。

でも告白をしたら、考えさせて欲しいと言われました」

私の話におばあさんは黙って耳を傾けていた。