《海登side》
夢を見た。
昔の俺たち…―
俺がいじわるなことを言って、また瑠美を泣かせてしまった時…
『うわぁぁん!!かい君のいじわる~』
「ん、んなぐらいで泣くなよ。どうしたら許してくれる??」
『じゃあね~かい君が私の王子様になってくれたらいいよ!!』
「仕方ないな~。じゃあ俺はこの先もずっとお前の王子様な??」
『うん!!!
指きりげんまん!!!』
唯一忘れたことがない記憶。
五歳の俺たちだった…
それでも…
例え五歳でも、俺は本気だった。
照れてたからごまかしてたけど、嬉しくて…嬉しくて…
忘れたことがねぇ…
そうだ。
俺は瑠美の王子様なんだろ??
瑠美を守んなきゃなんねえだろ。
早く起きなきゃ…