まあまあ広いトイレのドアをおそるおそる開けた。
バタン!!
『かっ海登…??』
体が震える…
言葉が出ない…
便器が…赤色に染まってる…
その下にはお腹を押さえて眉間にシワを寄せて苦しそうにしている海登。
携帯は隣にゴロンと転がっていて、
【通話終了:瑠美 12秒】
って表示されてた…。
何で医者に電話しなかったの??
救急車よべたじゃん―…
『グスッ…海登!!
何で救急車呼ばないのよ!!ヒック』
「瑠美の顔…見た…かったから…ッ」
『バカっ!!!』
何でよ....??
血、吐いたんだよ??
そんなのいつでも出来るって…
『グスッ…ちょっと電話かけて救急車よんでくくる。
あとタオルとか取ってこなきゃ…』
ガシッ!!
「行くな…ッ」
『そんなこと言ってらんな「いいから行くなっ…側にいて…ッお願いだから…」