その時…



後ろからフワッと抱きしめられた。



「ハァハァ…ったくお前は…ッハァハァ…
今頃泣いてると思った…」



『海登…!!』



「お前はっ…昔から雷だめっ...だからッ…ハァハァ」


覚えててくれたんだ…



髪が濡れてる…
息も整ってないし…
探してくれたの???



『か、海登??平気??』


「んなわけねぇだろ…
最初から部屋に居ろって!!」


『ゴメン…』


「いいよ…帰るぞ。」


『待って!!歩けない!!
足グギった!!』


「はぁ??どこまでお前は運動オンチなんだし!!」

フワッ


『きゃっ!!降ろしてよ!!』


海登におんぶされた…



「置いてっていいの??」


『…お願いしまふ…』

「素直でよろしい。」



この時、私は海登が疲れに疲れて体がボロボロなことに気づいてなかった―。