「早く起きなさいっ遅刻するわよっ!!」
下から母の声がした。
「あ、やばっ急がなきゃっ」
私は、新しい制服を着て鏡の前でチェックする。
「よしっ完璧っ」
私は、階段を駆け下りるとリビングに向かった。
「ほらっ早く食べちゃいなさいっ」
父は、私よりも出るのが早く私が下に降りてきた時にはもう仕事に行っていた。
「あ、そういえばっママ昨日の夜トイレ行った?」
「行ってないわよ?」
ん?じゃー、パパかな?
私は、昨日の夜の出来事を母に話した。
「気のせいでしょっ寝ぼけてたんじゃない?」
「んー?そうかな?」
私は、少し考えたが…
分かるはずもなく寝ぼけてたと思うことにした。
そうこうしているうちに学校へ行く時間になった。
「行ってきまーすっ」
スリッパからローファーに履き替えて勢い良く外に出た。
「行ってらっしゃいっ気をつけるのよぉ?」
学校までの距離は少し遠くバス通学だ。
バスで20分くらいのところにある。
学校に着くと職員室に向かった。
「おっ、君が後藤リエさん?」
「あ、はいっ」
私は、少し緊張気味だった。
私の名前は、後藤リエ。高校2年。
「君の担任の佐藤だっクラスは、2組だよっよろしくね?」
佐藤先生は、30代くらいできっと理科の先生であろう。
なんて言うか、理科の先生は変人な人が多い。先生も、そんなかんじだ。
「よろしくお願いします。」
「じゃー、行くかっ!」
私と佐藤先生は2階に上がり2組と書かれたクラスに行った。
前から入ると皆が私を一斉に見た。
私は、恥ずかしくなって下を向いた。
「えっと、今日からクラスメートになる後藤リエさんだっみんな仲良くなっ。じゃー、後藤自己紹介してくれっ」
え??うそっ
「えっと、後藤リエです。前は隣の市に住んでいました。よろしくお願いします。」
私は、恥ずかしくて下を向いたまま挨拶した。
1時間目は、私のために自習にしてくれた。
予想通り、質問攻めだ。
「前の学校ってどんなだった?」
「彼氏は??」「何流行ってた?」
私は、一つ一つ丁寧に答えた。
その中で今日一日ずっと一緒にいてくれた3人と仲良くなった。
斉藤 梓ちゃん(サイトウ アズサ)
ちっちゃくてとても可愛い子だ。
清水 花音ちゃん(シミズ カノン)
背が高く、バスケ部のエースらしい。
赤城 紫乃 (アカギ シノ)
どっちかというとギャルっぽい感じだ。
皆優しくてすぐ仲良くなった。
今日一日すごく楽しかった。
学校も終わり家に帰ると誰もいなかった。
まだ4時だ。
きっと、母は買い物だろう。
私は、ソファーに座ってテレビを見始めた。