「じゃあね」

「うん、またね。」


そう言ってお互い反対のホームに降りていった

帰りの電車で好きとは思わなかったものの
彼女が気になってきた…気がした。

曖昧だけれど
好きという気持ちをなくした僕からすれば
確信を持つことができないから故の表現なのだ。


、、


逢いたい、連絡がくると嬉しい
声を聞くと嬉しい、ついついその子のことを考えてしまう

よく聞くその好きという感情の
言語的表現はとても稚拙で

また一人だけでなく
何人かに当てはまるものが多かった


特別だと思うというのも
僕からすれば多数の人間がそれぞれの意味を持って特別であり
一人だけではないのだ


これを聞けば普通の人は
「チャラい」「浮気しそう」などと罵ってくるが
頻繁に人を好きになって
付き合いまた別れまた好きになる
そんなお前らにおれの好きについて
否定される理由がわからない
こんなに毎日"好き"とはなんだろうと考えている僕を誰が否定できるだろう

こんなに真摯に受け止めて
愛について考えている僕のほうが浮気の可能性は低いと思う