文化祭後の俺は、廊下を歩いていると、ニョロニョロ達が大量に発生していて、以前にも増してざわざわしていたり、知らない生徒にいきなりなれなれしくされたりといった事が増えたけど、それだけだった。何通かファンレターも貰ったが、清水に相談したら放置しても問題ないと言われた。

 夏以来、お返事の必要な、いわゆるラブレターは一通も来ていない。多分、清水とつきあってると思われているからだろう。これはこれで面倒が無くていいな。
 もし清水のほうも面倒ごとが減っているなら、お互いにとって好都合だ。もっと早くこうしていれば良かった。

 清水の方へ視線を向ける。布施の言った通り、清水は俺と布施を見ていて、俺と目が合うとあわてて逸らした。確かに、俺に言いたい事がありそうではある。できれば体育館へ行きたいが、清水と話をした方が良いのだろうか。弁当を片付けた俺は立ち上がった。

「布施も体育館へ行かないか?」
「えぇっ。あれ、ほっといて良いのかよ。」
「用があるなら、あっちからくるだろ。清水だぜ?」
「うーん。確かに清水由里だけど。。一応あいつも女だよ。」
「俺、身体を動かさないと、ストレス溜ってダメなんだ。」

布施は困った顔をしていたが、結局俺と一緒に体育館へ向かった。体育館ではバレーボールをして遊んでいる連中がいたので、混ぜてもらって、俺達は昼休みをバレーボールをして過ごした。