体育館の正面の入り口から入れば生徒たちであふれかえってるだろうから、


あたしたちは裏から入ることにした。




ステージの袖にはもう他の人たちがスタンバイしていた。


姫と思われる人たちはみんな綺麗なドレスを見にまとっている。



みんな綺麗だなぁ.....

あたし、大丈夫かな...



「桜奈。」



あたしの名前を呼んだのはあいつだった。



「心配すんな。似合ってる。」

「.....そ、そうですかね」

「はぁ〜僕これ嫌だなぁ」

「春乃くんも緊張するの?」



心の中で 意外だな と思ったことは言わないでおこう。



「ぷっ...はは、やっぱ桜奈ちゃんだよね!疎すぎ!」

「え、なにが?」

「ほら、もうすぐ始まるよ!」



結局春乃くんの言いたいことはわからなかった。