「ごめんね。」


翼の声が聞こえる。


なんで謝るの?


その一言を出す雰囲気ではなくて寝たふりを続けた。


翼とはもう親友と言ってもいいくらいに仲良くなった。でもある一定の距離から踏み込めないでいる。


きっとまだ私には言えない悩みを抱えてるんだ。


チクンと胸が痛む。

私は打ち明けたのにな…

何だか翼に対して嫌な感情が生まれる。


寂しさ?

嫉妬?

わからないけど、翼の事をもっと知りたい。

女同士なのに変な独占欲があるのかもしれない。


きっと私は今、男の子より翼に恋しちゃってるのかもしれない。


中学の出来事で男性不信になってるのかも…


危ないな〜



そんなことを考えてると授業終了の鐘が聞こえた。