誰もいない保健室


「職員室にいるみたいだからちょっと声かけてくる。菜々はベットで横になってなよ。」

「うん。ごめんね。」

「それを言うなら謝るよりありがとうでしょ。」


ホッとした笑顔を見せて横になる菜々。

カーテンを閉めて職員室へと向かった。



職員室で保健の先生に許可をもらってもどると菜々は目を閉じていた。

窓から風が入って菜々の栗色の髪を揺らす。


ごめんね。

菜々…


きっと私はいつか菜々を傷つける。

でもまだ友達でいたいんだ。

ずっと夢に見てた関係を壊す勇気がまだないんだ。