「そっか…」

「彼氏でもできれば健一も離れてくれるだろうし…」

「健一クンが彼氏になるとかは?」


奈々は気付いてないのか…
見てるとわかりやすいくらいに奈々に惚れてるだろう健一クン。


「それはないかな。小さいころから一緒にいすぎて恋愛感情はもてないよ。」

「そっか…」


話したらすっきりしたのか震えも治まったようだ。

授業の始まりを知らせるチャイムがなる。


「もうそんな時間?ごめんね。付き合わせちゃった。」


辛い過去を話してくれた奈々。

私も打ち明けなければならないと思った。


でも…まだ言えない。



まだ…この状況で話すべきではない。



ごめんね

奈々