「いたっ…」


掴まれた腕にも力が入る。

と…急にグイっと引っ張られどこかの空き教室に入った。


「はぁ…はぁ…ふ〜。」


息を整えてると男が腕をやっと離してくれた。


「あら〜赤くなったね。ごめんね♪」


たいして悪いと思ってなさそうに謝る態度にムッとする。


「用事ってなんですか?」


「うん。奈々チャン、俺の彼女になろうよ♪」

「はぁ?」

「ってかこれ決定だから☆」


言いながらどんどん迫ってくる。


「ちょっと…困ります。」

後ろに下がるけど、ついに壁に背中がつく。


「奈々チャンは俺と♪斉藤クンは華江と♪」


突然でてきた健一と知らない名前に驚く。