やっと作ったカサブタが
浩一君に剥がされた


毎日作っていた弁当を、作らなくていいと言われた日の夜



また、リスカした




新しいカサブタを作らなきゃ

その一心だった


フタの前に、傷作ったとか思わなかった


翌朝、自分の弁当だけを作ろうと思ったのに


ぼけっとしてて


2つ作ってしまった



どうしよう……



と、思ったけど


あたしの弁当をいつも喜んで食べてくれる

奏汰が浮かんだ


起きてるかな?って心配しながら


メールした



『おはようございます
今日、昼ご飯持ってこないで下さい!
お弁当作りました
研究所で食べましょう!』



すぐに返事が来た


『おはよう!!!!!!感激!!!!!
嬉しい!!!!!ありがとう!!!!!
昼が楽しみ!!!!!!』


ビックリしすぎでしょ



浩一君は、こんなふうに喜んでくれたことないな


奏汰もそのうち、喜ばなくなるのかな



この頃から


あたしは、奏汰と浩一君を


比べてしまうようになった