真っ白な空間を僕は乗り物によって、飛ぶことができる。
それって実はすごいこと。
誰が飛ぶなんどと思ったのか。
鳥は飛べるのに何故人間は飛べないのだろうと思ったのだろうか。
羽根が生えていないから。
じゃ何故人間には羽根を与えなかったのだろう。
飛ぶ必要性がなかったから?
カタチを保てないから?

飛ぶという能力を他に回したから。
それ以上に大切な何かがあったから。

その能力が、今僕を飛ばしている。
無期限ではないけれど、鳥だって疲れたら羽根を休ます、人間だって同じこと。

完璧を求めてしまったら、人間は消滅するだろう。
いる意味、人間の意味がないからだ。
きっと、もっと時が立てば機械かもしれない。
人間は機械が当たり前で、不老不死を実現できるだろう。
人間の能力は、時に自分たちを破滅する。
そしてその日は刻々と進んでいるのだ。

空の上にいても、綺麗だなとか落ち着くといった感情は全て失われてしまうだろう。
それだけは嫌だな。
僕の唯一の楽しみと安らぎなのに。