部屋の中に入る二人。
燐はまたもやポカーンとしていた。

孤児専用の寮は必要な物以外はない。
しかし中等部の部屋を見ると、ソファーまでもある。

そして、なにより高級感あふれる部屋だった。

「どうしたの?」
「なんでもない。」

燐の表情に気づくも、堺人は?を浮かべていた。

入って目の前がリビングその奥に各自の部屋があり、リビングの右側にキッチンや風呂などがある。

「月島君はどっちにする?」
「堺人でいいよ。僕はどっちでも鈴鐘さんが好きな方を選んで。」
「了解。私のことも燐でいい。…じゃあ右の部屋にするよ。」
「分かった。」

それから、自分の部屋へ行き荷物を整える。

貴族もいる学院なのだから初等部もこんな感じだったのかなと思う燐であった。