「じゃあな。」
「うん。」
いつも皐月は私を家まで送ってくれる。
だから、信じたい。 ちゃんと私のことを見てくれてるって……
「ただいまー」
「おかえりー」
え?お姉ちゃん?
「お姉ちゃーん」
「かーおーりー」
やっぱりお姉ちゃんだ。
「お姉ちゃん帰ってきたんだね。」
「………それがね、こんどはアメリカにいかなくちゃならないのよ。」
「アメリカ?」
お姉ちゃんは、音楽家として、いろんなところにいってるからめったに帰ってこない
なのに、次はアメリカなんて………
「でもね、一週間、まだこの家にいられるからいっぱい遊ぼうね。」
「うん!」
「あ、それでね、香織一人じゃ寂しいと思って同居人をつれてきてもいい?」
「うん。いいよ。」
「じゃあ、私がアメリカにいくころに連れてくるね」
「ありがと」