「授業始めるぞー……」
先生がそういうのと同じに皐月が教室に入ってきた。
私と皐月の席は隣だ。
「お疲れさまー」
「あぁ」
今の授業は、私の嫌いな数字だ。
だんだん眠くなってきた。
私の意識がもうろうとしてきたとき、
「………はら……りはら………栗原」
「……………は、はい」
私が顔をあげると鬼の顔をした先生がたっていた。
「この問題解いてみろ」
えー。何この問題。
皐月の方を見ても知らんぷり。
ずっと前から皐月は私のことなんて好きじゃなかったと思うんだよね。
何も答えない私を見て、先生は、
「なんだ、栗原この問題解けないのか?」
「はい。」
「じゃあ、寝ないで、ちゃんと聞いておくこと。」
そう言って授業が再開された。