「転校生がいる」
そう先生が言った。
そういった瞬間、教室がざわつきはじめる
「せんせー。転校生って男ですか?」
「あぁ、そうだ」
「イケメンがいいなぁー」
「じゃあ、入ってこい。」
「キャーーーーーーーーー」
「かかかかっこいーーー」
「皐月くんと同レベルだわーーー」
「佐伯柊です。」
げ。いま、目合った。
「おぉ、香織、ここのクラスだったんだな」
いや、絶対に気づいてたでしょ。
しかも、女子の皆さまの目線がきつい。
お願いだからこれ以上関わらないで……
「なんだ?栗原と知り合いなのか?
じゃあ、栗原の横な?」
せんせーやめてー。
「ヨロシクな?」
そう言って佐伯くんはニヤッと笑った。
「よ、よろしく」