「ねぇ結穂、今日もまたどっか行くの?」


「えーっとね………あぁ、今日は行かないかな」


乃絵琉にそう尋ねられ、スマホを開いて予定を確認した。


「ふーん…なら……いいけど」


「え、どうしたの急に」


「いや、いつまでそんなこと続けんのかな、って思って」


「はは……あたしもそれは思うけどね…。どうしても、ね…」


誰かにそばにいて欲しい。


でも付き合って捨てられるのも裏切られるのも、もう嫌。


ならたくさんの人と遊んでれば、ほぼ毎日予定が入るし、独りぼっちの時間も減るんじゃないか。


男なんて、利用してしまえ。


そんな価値観を持った自分が、時々怖くなる。


「まぁいいけどね。私は結穂好きだし」


「ありがと。あたしも乃絵琉大好きだよ」


「今日暇なら遊び行こうよ」


「うん!行く行く」


乃絵琉はなんであたしがこうなのか分かってるから、こうやって時々遊んでくれる。


いい、親友だ。