その1年は割と穏やかに過ごすことができた。


でも時々、脳裏に彩の笑顔がちらつく。


親友だと思っていた彩が、可愛い笑顔でそれを否定した、あの日。


やっぱり、心残りはあるものだった。


そしてあたしはその1年、必死に勉強した。


のりちゃんよりも、竜樹よりも、彩よりも上に。


あいつらに「ざまぁみろ」って言えるくらいの学力を。


そして、家から電車で1時間ほどかかる、名門高校を受験した。


その高校は、乃絵琉も受験してくれた。


2人とも受かり、抱き合って喜んだ。


他に受験した子はいなくて、卒業式では大泣きしたけど。


これからは、あたしなりの復讐の幕開けだ。