──────バンッ!


学級での係があり、昼休みが始まって10分ほど経っていた。


「おわっ!!」


あたしをここに呼び出した張本人は、驚いた声を上げた。


「遅れた!で、詳しくってなによ!?なに、あの内容!?どういう事よ!?」


「ちょっと、なによ。遅れてごめんもないの?」


ふふ、と笑いながら、彼女────彩が、そう言った。


「……遅れたことは、謝る。で、早く教えてくれない?」


「ハハハ、わかったから。話せばいいんでしょ?」


「うん、お願い」


彩はひと呼吸おいてから、こう言った。


「紀香ちゃんと竜樹が付き合ってるのは知ってるよ。だって、私が竜樹にそう言ったんだもん。
紀香ちゃんだって、前々から竜樹の事が好きだったんだし。同級生だし?
紀香ちゃんからしたら万々歳じゃん」


「………のりちゃんは、竜樹の事が好きだったの?しかも、彩が、そう言ったの?」


驚きの内容の連続に、疑問ももっと増えていく。