次の日は学校へ行ったけど、やっぱり竜樹とのりちゃんの事が頭から離れなかった。
乃絵琉と話していても、頭のどこかでちらつく。
……彩は、知っているんだろうか。
竜樹がのりちゃんと付き合ってることを。
縁切りしたんだ。彩がどうなろうと、あたしには関係ないのに。
………今になって、やっと思う。
彩は、間違いなく、あたしの大切な、かけがえのない、親友だった。
「…はぁ……………」
「結穂。ため息何回目よ〜…。こっちまで空気重くなるからやめてよ」
「え!?あたし今ため息ついた??」
「ハハッ!無自覚か!結穂何したの?話聞くよ?」
無意識に出ていたため息。
乃絵琉は、笑い飛ばして相談にのってくれると言った。
でも…………。
「ごめんごめん。でもこればっかりは自分で解決しなきゃ」
「そう?…あんまり何でもかんでも1人で抱え込んじゃだめだよ?」
「うん、ありがと!」
乃絵琉の優しさに、涙が出そうになった。
昼休み、一人きりの空き教室。
あたしが開いていたスマホの画面は、メール制作画面。
LINEでも良かったけど、今から送ろうとしてた相手はブロックしてしまっていた。
それに、なんだかLINEだと言葉が軽くなってしまいそうで、嫌だった。
……電話も、なんだか気が引けた。
アドレスを探し出し、文を作る。
なんて書けば良かったのかは、わからない。
だから、1番相手を傷つけないよう、気をつけた。