待つこと数時間。


家の中はのりちゃんの部屋以外、真っ暗だ。


シンとした家は少し怖かったけど、別にそんなこと気にしてる場合じゃなかった。


昨日と同じく、音を立てずに部屋を出た。


『…………っ…………………………だよね!は…』


やっぱり、誰かと電話してる。


こっそり、のりちゃんの部屋のドアに耳を近付ける。


すると、さっきよりもはっきりと音が聞こえるようになった。