ーーーーーーー「……ねぇ、彩」
「なに?私の事、信じてくれる気になった?」
「……ねぇ、あたしさ、ずっと彩はあたしの親友でいてくれるって思ってた」
あたしは彩の言葉を無視して、こう続けた。
「でも、彩は違かったんだね?」
「ふふ、なに言ってるのよ。親友に決まってるじゃん」
「ううん、絶対違う。………ねぇ、どうしてあたしの友達になってくれたの?」
「どうして?なんで……全部、嘘だなんて思うの?私は結穂の親友だよ…」
彩の目には、涙が浮かんでいる。
でもあたしは、それを信じる事ができない。
竜樹が言ったことを完璧に信じてる、と言ったら嘘になる。
でも、誰に言われたから、とかじゃなくて、あたしが自分の目で見たから。
それが、何よりも決定的な証拠だ。