ーーそして次の日。

まさかの竜樹先輩からの手紙だったから、もうワクワクで授業になんか集中できない。


「どうしよう、彩。ワクワクすぎて時間経つの遅く感じる」

「もー、まだ3時間目だよ?」

「ん〜、わかってるけど……」


そこで先生が来て、彩は自分の席に戻っていった。


つまらない、あたしが大嫌いな数学の時間。

数学の先生は生徒を指さないから、その話は子守歌にしか聞こえない。


そしてあたしは、その子守歌をバックに意識を手放した。


ーー「……ほ!結穂!ゆ・う・ほ!!」

「……ん"〜……何?…彩?」


「そうだよ!起きなって!」


彩に起こされた時にはもう、昼休みになっていた。

「ほら、お昼食べよ」

あたしは、まだ意識のハッキリしない中、お弁当を広げた。


「そういえば、あと2時間で放課後じゃん」

「…!だね」


その話題が出た瞬間、あたしの目は覚めた。

しかも、午後の授業は体育と英語。

あたしの得意科目だ。


それに、体育はバスケだから、余計にテンション上がる。


あたしは小学校時代、バスケをやっていた。

そして自慢じゃないけど、かなり有望視されてる選手だった。

足を壊してからは専門的にスポーツができなくなっちゃったけど。

バスケは大好きだから、とっても楽しみ。


「♪〜。早くバスケやりたい!」

「ハハハ……結穂は良いよね…。やってたからね」

彩は運動神経は良いけど、経験者じゃないからね。