癖になったのが良いことなのか悪いことなのか………。
あたしにはわからない。
でも、今先輩に甘えちゃったら、先輩に迷惑になるから……。
正しいと信じたいな。
ーーーー♫〜♩♪♫〜
自分の机で自分と格闘していたら、電話がかかってきた。
見ると、見憶えのない番号からだった。
恐る恐る電話に出ると、女の子の声が聞こえた。
「……はい?」
『あ……柏木さん…だよね?』
「え……あなたは?』
『ごめん!名乗ってなかったね。私は隣のクラスの藤堂 寿々奈(とうどう すずな)です』
「あ、どうも」
彼女の名前は聞いたことがあった。
でも喋ったことは1度あるかないかくらい。
なんで藤堂さんがあたしに……?
『っていうか、いきなり電話してごめんなさい!』
「うぅん、大丈夫!」
『私が柏木さんに電話を掛けたのは、知りたいことがあったからなんだけど……今、いい?』
「今?うん、平気だよ」
特にやりたい事もなかったから、話を聞くことにした。
『えっと…柏木さんって、竜………野口先輩と付き合ってるよね?』
「うん、そうだけど……」
あたしが竜樹と付き合ってることを知ってるのと、
途中で"竜"って言ったのが気にかかったけど、とりあえずは流すことにした。
『やっぱり………。実は私も、先輩と付き合ってたんだ』
「え!そうなんだ…」
意外だったから、つい大きな声を出してしまった。
『で、問題なのは、付き合ってた"期間"なんだ…』
「期間…?」
確かあたしは、夏に告白されたんだよね…。
『私…"秋に告白された"の』
「え…………?」
それはおかしいよね?
だって……あたしと付き合ってるときに告白したってこと…?
先輩が………浮気、してたの??