ーーーポチャン
「はぁ……」
あったかいお湯に浸かって自分の心が収まるまで待った。
それからなるべく早く上がって部屋に戻ると、竜樹はまた、あの微笑みを見せてくれた。
「やった。結穂、本当に早く上がってきてくれた」
なんて言う竜樹は、本当に素なのか……。
もう、嬉しいし恥ずかしいし!
それからあたしが髪を乾かしている間は、竜樹はあたしのベッドでスマホをいじっていた。
「……ふぅ。竜樹、乾かし終わったよ」
あたしの髪は長いから、乾かすのが面倒だ。
でも、ちょっとでも手を抜くとクルクルになっちゃうから、そこはいつも気をつけている。
「マジ?終わったんだ。じゃあ、良いよね?」
そう言うと、竜樹はあたしを後ろから抱き締めた。