三日目…少し、教室の雰囲気が変わったような気がした。
「…おはよう」と誰にも聞こえない声でそっと呟いた 今日は特になにもしてこないみたいだけど…
午後からも気を付けなきゃ。
「くすっ…ねぇ友子、ちょっと…」
「ふーん、いいんじゃないかなぁ?梨子って子も協力させなきゃ…ね」美奈子たちがくすくすと笑っていた

(そうだ!縷々ちゃん会いに行こう…)
「(ガラガラッ)る、縷々ちゃんいますかっ」確かに聞こえる声で言ったのに、皆、知らないふりをして私を無視した。
(聞こえてなかったのかな…そうだと思いたい)
「あっあの!縷々ちゃん居ますかっ!」…すると、もう帰ろうと思っていたら、後ろから誰かが私の肩をポンッと叩く。
「あっ…る、 縷々ちゃん」すると縷々ちゃんは、静かにいった
「…行きましょう、ここじゃあ私たちはターゲット、居ないものよ」そうだ、このいじめの噂は、今じゃ学年中に広がっている。きっと縷々ちゃんもターゲットにされたのだろう。

すると私は屋上へと二人で向かいながらふと思った。
「ねぇ、もう一人のターゲットは…誰なの?」屋上へと着いたとき、縷々ちゃんは言った。
「望月 萌恵よ…私の親友、私が周りに萌恵へのいじめをやめるように言っても、周りの人たちはいじめをやめなかった…私が代わりにターゲットになれば、萌恵はっ萌恵は見逃してくれるって言ったの…あんな奴らの言葉を信じてた私が…駄目だったのっ!私は…萌恵を助けたいっ…」そういって縷々ちゃんはうずくまって泣き崩れた。
私は、前に縷々ちゃんが私にしてくれたように、そっとハンカチを差し出した。
「…縷々ちゃん?やっぱり縷々ちゃんなの?良かったっ!縷々ちゃんは、大丈夫?」ふとドアが空いたと思うと、ふわふわした長い髪の綺麗な子が入ってきた。
「もしかして、萌恵なのっ?萌恵…大丈夫!?いじめられてないっ?」縷々ちゃんは凄く心配して言う。
「ううん、縷々ちゃんのおかげでいじめられてないのっ!私のクラス、凄く良いクラスなんだっ」
「良かったっ!今、萌恵も聞いたと思うけど、一組では私が、二組では梨花が、いじめゲームのターゲットにされてるの」縷々ちゃんは萌恵ちゃんのことでほっとしたのか、包み隠さず全てを萌恵に話した