あぁ…明日から私はターゲットなんだよなぁ…と、改めて実感した。
「…梨子ちゃんなら、きっといつも通り接してくれるよね…？」
ガラッと、思いきって教室の扉を開ける。
びしゃぁ…私の頭上からは、冷たい水が降り注ぐ。
「っ！？や、やめっ」教室の雰囲気は昨日とは全く違い、皆、凍りついた雰囲気だ。
「はーい！ターゲットご入場～！あっははははは！」相変わらず皆は黙っている。
「あんたたちもやんなよー！」リーダーである美奈子は、友子と蘭に言う。
「そーだねぇ！（さーて、どんな反応すっかなー？）やめとくかなぁ、さすがにかわいそーだし！」
でも、花梨は少しだけほっとした。
（良かった…これ以上酷くはないみたい…でも、気を付けなきゃ）
「あんたらー！今日も自習だってーなにするー？」相変わらず美奈子たちは楽しそうに話している。
「ねぇ！Aちゃんっ」
「っ…！」皆、美奈子に言われてか、私を無視するようになった。
「…勉強、しなきゃ」ずっと座ってるだけは不味いと、教科書を取り出す
「えっ」と、思わず声が出た。教科書はボロボロだった
『ターゲット花梨w ウケルー！うっざw』などと悪口が溢れるほどかかれていた
むこうでは、ひそひそと話をしている女子がいた「美奈子にターゲットに選ばれるとか…終わったね」
でも、一週間耐え続けるんだ… あと6日間